「先生…教師なんだから教師らしい格好しましょうよ…」
「イヤだよ、休日なのに。庵樂こそ学生だからといって、休日まで制服着なくてもいいのに」

そう言って私の制服のスカートの端をヒラヒラ掴む。
その休日を潰した張本人の台詞ですか?

「休日に学校に呼び出したから制服なんです!」
「ん?学校に呼び出し?呼び出してないよ?」

きょとん、と眼を丸くしてとぼける。
なら何故、私は、休日に、此処に、存在するのか?

「あ、もしかして補習とかと勘違いしてる?」
「……え?」

勘違い?
いやいや、補習とかだからワザワザ休日に呼んだんでしょ?

「学校に来い、とは言ってないよ。校門前に来いって言っただけ。遊びに行く為にね」

あ…遊び……
どーりでそんな格好してるワケだ。
とゆーか、ソレ私服ですか?普段着ですか?

「ま、制服でもいっか。庵樂似合うし」
「褒めてませんよね?それって…」
「褒めてる褒めてる。制服が似合うのは最高の褒め言葉だよ…庵樂もいずれ解るよ…誕生日が怖くなる、そんな歳になればね……」

なんかブツブツ呟きながら、勝手に暗くなっちゃった…

宝杖先生の制服姿…か。
うーん…ただのコスプレ、だね。