根源への道を開いた本人が言った。
守護霊の癖に不幸を作りやがって…

「元はと言えば憑かれやすい体質の六も悪い」

ついには開き直りやがった…

「まぁ過ぎた事はいいでしょう…穴を閉じれば何とかなりそうですし…」
「どうやって?」
「穴が不幸な原因なら、吸い取ることは可能で…」
「いやいや、だからね」

クイッと指差して尋ねる。指差す先には黒い平面体が。

先程と違う点がいくつかある。
一つは先程の様に不鮮明な形ではなく、イヤにハッキリしていること。
もう一つは先程は子供ぐらいのサイズだったのに、コチラは灰色熊以上に大きいこと。
更にもう一つ、どこからどう見ても『悪魔』にしか見えないこと。

「あんなのがいるのに、どうやって閉じるんだい?」

いや、
ハッキリ言って、
もうどうしようも無く、
理解出来ません。
則ち、無理です。

「コォォォオォォォ!」

「さ、遠慮せずどうぞ不幸を取り除いてくれ」
「無理だッ!角が生えて、なんか吠えてるし!そちらこそ気にせずにどうぞ悪霊を祓い去ってくれたまえ」
「無理!悪霊とかいうサイズじゃないし!俺に気にせずに…」

ドスンドスン近付く悪魔。
ワタシ達は逃げ出した…