「大丈夫かい?」

ニコッと微笑む。
うわ…
なんかカッコいい人だ。

高い背、
優しそうな目、
サラサラな髪、
タイトなシャツが良く似合う。

「あ…はい、大丈夫…です」
「そうか、よかった…」

そう言うなり、急停止。
文字通り、停まり止まる。

私を見たまま、
彼が停止していた。

「あの…?」
「………」
「どうしました…?」
「………」

黙って私を見つめる。
…え?……何?
まさか…私の事を…

「…あのね」
「は…はいッ!」

急に思い出したかのように動く。
な、なんだろう…

「君…」
「…はい……」

胸が高鳴る。
そんな…見つめながら…

「…不幸だね?」
「はいッ!……はぃ?」

今…なんて…?

「ふむ、不幸だ。実に不幸だ。」

一人頷き、改めて私を再確認する。

「まさか…こんなにも不幸なんて…」

ブツブツと一人悩む。
口に手を当てて、
私をジロジロ見る。

私の中のナニカが…
ナニカがナニカを…
…ナニカを、叫んでいた。

「よし、君でいいか。」

一人何回も頷く。
なんか…イヤな予感…

「君を救ってあげるよ」

笑顔で言われた。

何故か、
その笑顔は、
怪しすぎた…