私は屋上のはしの手すりの近くへ行き腰を下ろす。


「ねぇ!なんで渡辺さんはここに来たのー?」


赤井が叫ぶ。


「ちょっと!バレるじゃん!」

今は授業中だ。
高先に見つかるとしつこいから。



「えへへ。で、何で?」


「当たり前じゃない。サボり。」



「渡辺さん真面目そうじゃない?」



「真面目じゃないよ。よく、ここ来るし。英語なんて理解できないし。」



「えー、英語は俺の友だし。許さないよ。」



「あんたに許してもらえてもなんもないから。」



「あはは。そうか。」