季節はまだ春。

咲き誇っていた桜はほとんど散り夏に近づいてきた。

だけど、俺の部屋から見える桜の木はまだ咲き誇り輝いていた。

あの桜のように俺もいつか....。

......___//////。

「...の」

「殿っ!!」

半蔵がゆさゆさと家康を揺らして起こそうとしている。

「...うっ...」

「殿起きてくだされッ!!大事な会議中ですっ!!」

「ん...おはよう..」

「おはようじゃありませんっ!!」

「ごめん...なんかいつの間にか寝ちゃったみたい(テヘっ)」

「とーのーっ!!」

「もう..そんなにカリカリしなくても。」

「はぁ....」

深いため息を付く半蔵。

「では、今回の戦はあの信玄公との戦い今後どの.../////

次第に、半蔵の声が遠くに聞こえてきた。
会議の方が大切なはずなのに気になってしょうがない人がいる別に好きとかそうゆうのじゃなくただほっとけないんだ。

彼は突然俺の目の前に現れた。最初は面白いと思っただけ。困ったときはお互い様なんて言っといてホントは飽きたら捨てようと思ってた。

なのにっ!!一度俺の下から居なくなって、精々していたのにあの時の俺はどうかしていた...「裕太は何をしているのだろう。」とか「風邪はひいてはいないだろうか」何んて考えなくていいことまで考えて..親族でもない家族でもない信頼してる家臣でもない。

ましては半蔵みたいに幼いころから一緒に居るわけでもないのにどうしてこんなにもほっとけない気持ちが溢れてくるのだろうか。

「殿っ!!!!!!」

ビクッ。

「いい加減にしてくださいっ!!!何回言わせるのですかっ」

「ごめん...」

大声で怒鳴る半蔵の説教も上の空で聞いていた。

「.......」

すると、半蔵の声がピタッと止んだ。

「殿...一体誰のことを考えているのですか」