「こっこれは.....。」

幸村から冷や汗流れる。

「どうしたんですか?」

「....くっ!!」

彌琴の話を聞かないで何処かに行ってしまった幸村。

「幸村さん!!」

「始まるんだ大きな戦が.....。」

隅で座っていた佐助が言った。

「いくさ?」

「ああ...徳川とのな」

僕は思った....。

書状に書かれていた戦の文字。

ただそれだけでこんなにも人を動かすことになるなんて僕は知らなかった。

僕はやっと気づいたここが....。

戦国時代だったことに。

それと同時に僕の心にある感情が芽生え始めた。

「佐助君....。」

「何だ...。」

「僕....この世界から戦をなくしたい!!」

彌琴の言葉に目を見開いて驚いている佐助。

「な...何言ってんだお前...」

「その戦に僕も参加する!!」

「そんなの駄目に決まってんだろ!!テメェ!!自分が何を言ってんのか解ってんのか!!!」

恐ろしい顔で言ってる佐助。

「解ってる...解ってるからこそ僕は!!」

「テメェは大人しく待ってな」

立ち上がる佐助。

「....っ!!。」

ガシ倒れそうになった佐助を支えた彌琴。

「ダメだよ君こそ休んでないと」

「.......。」

悔しそうな顔をする佐助。

「僕が戦に出たいのは....」

「.....。」

黙って彌琴の話を聞く佐助。