お母さんが再婚した時から、家族で出かける時はお父さん専用の車に乗ってでかけた。







不自然な気持ちになるのは慣れてないからだ、と最初は考えていたけどそうじゃないらしい。





私の体質による物だと思う。





私は昔から、自然が好きだった。





優しい風、可憐に咲く花や青空……無造作に生える雑草すら好き。






だから、こんな生活になって少し窮屈に感じる事もあった。






英才教育とかはお父さんは進めてないし、パーティに行けとか言われる訳でもない。





お父さんは大好きだし、病院の院長なんて凄いと思う。





何が嫌なのかと言われたら、多分人の視線だという結論に辿り着く。






ここに来てすぐに、周囲の住民から興味深そうな瞳で見られた。





だから、私はそれに対抗して妄想なんて趣味を持つようになったのかもしれない。