家は和風なのに、部屋は洋風という少しおかしな私の部屋にあるベットのシーツを、ぎゅっと強く握った。 「…忘れよう」 どうせ、叶わぬ恋だったのだから。 世の中、両想いの恋なんて少ないんだから。 「…大丈夫」 きっと、忘れられるから。 決意した私の瞳には、もう枯れてしまったはずの涙が一筋流れる。 「あれ、私…おかしいなぁ?」 へへ、と笑う私の顔はきっと…切なさでいっぱいなんだ。