「今日のライブ、オレらからしてみたら、

 まあまあだったんだよな。」

「えっ?!そうなんだ!」

「なんか、ノリが足んなかったよな。」


2人が話をするのを、聞いていた。


・・・いいなあ、私もバンドしたいなあ。


聞けば聞くほど、おもしろそうだと思う。


話はスペギャンの話に変わった。


「二ノも、すっごいスペギャン好きなんだよね〜!」

アコが、私を指して言う。


「うん、もうすごい好き。」

と答えると、


「影響されて、私もCD買っちゃったんだよね〜。」

と、アコが言った。


「そうそう、ナオト。

 この3人で、いっつも学校はスペギャンの話。」


川上くんが、ナオトくんにそう言うと、


「それ、すっげえうらやましい。

 オレの学校なんか、スペギャン知ってるヤツなんかいねーぞ。」


と言って、口をとがらせた。


・・・可愛い。


胸がきゅん、と縮む。


そこから、スペギャンの話で盛り上がった。


「じゃあまた!」

駅で、川上くんとナオトくんが、私たちに手を振った。

「またねー!」

「2週間後、またライブあるから絶対来いよな!」

「うん、絶対行くからー!」