全部のバンドのライブが終わって、帰ろうとすると、

「オマエら、これからメシ行かねえ?」

川上くんが私たちをひきとめた。


昼の1時からライブが始まったので、まだ4時だった。


「いいよー。」

アコと相談して、そう言うと、

川上くんが。ナオトくんを呼んだ。


肩からギターを提げた、背の高いナオトくんは、

近くで見ると、もっとカッコよく見えた。


「カズとヒロムは、彼女と帰ったから4人だ。」

川上くんは、そう言った。


ファミレスに入った。

私とアコが奥の席にならんで座り、

手前にナオトくんと、川上くんが座った。



私の目の前は、ナオトくんで・・・ドキドキした。



「すっごいカッコよかった!」

私は川上くんにそう言ったのに、


「おお、ありがと。」

ナオトくんがそう答えた。


目が合ってしまったので、急いでそらした。



・・・なんで私・・・こんなに緊張してるの?



ナオトくんと目が合うたびに、

どんどん顔が熱くなっていく・・・。