いつものように、駅でりくと解散する二人。そんな日常に加わる銀髪の少女。
その外見から嫌でも注目を浴びるため、俺と真人が必死に人目から遠ざけた。
「じゃあね~みんな~」
りくが対面のホームから手を振っている。
「おう!」
「また明日なりく」
「…………」
また明日か………。
明日がくるのか俺は?
無駄に死重ねている俺に、明日という日が必ずくる保証なんてのはないんだよな……………。
「うん~明日ね~」
りくも、真人も、他のみんなだって明日にはいない世界になってるかもしれない…………。
俺ってなんて弱いんだろうか。
「させない………」
「え?」
「あなたは私が必ず守るから……………」
「………ありがとう」
だめだ。
俺が強く生きて、みんなの明日を作らないと。そのために、りんごだっているんだしな。
この子の小さな体の強い意志が全身に感じた。必ず生きてもらうという彼女の言葉に少し力を貰った。
なにもかも突然で、いきなりこの世の全ての命を背負いこんでしまった。
そんな大きな事実を今実感していた。
「生きるって疲れるな…………………」