「さて…………」


りんごちゃん(仮)を校舎裏まで連れてきて作戦会議を始めた。


「ホントに帰る家ないの?」

―――コクリ


「ここでおいてくのもまずいだろ? 命の恩人だしな!」

「野球部の部室とか?」

「ダメだっ! あそこはむさ苦しい漢達の聖地だ!」

「要は、女の子を入れとく部屋じゃないんだな」


第一候補撃沈。
そもそもこの子なんで家ないの? おかしいでしょ?

家出?


「違う………」



第二候補撃沈。
じゃあシンプルにいこう。俺が知ってるこの子の情報から………


夢の国からやってきたりんごの妖精だ!


「……………」

「バカだなっ!」


真人にバカって言われた…………ショックだ。
第三候補撃沈。



「じゃあ真人わかるのかよ?」

「当然だ!」

「おっ、珍しく閃いたか」


一応念のため言っておきたいことがある。真人は………………………………………バカだ。


「死にかけたそらを助けるため天からきた天使だ!!!!」

「…………アホかっ!」

「……………そう」

「えっ、嘘!?」

「ほんと」


まったくわけのわからん方向に話をもっていきやがったな筆者めっ。読者の目が点になってるぞ!


「その辺にしとけそら」

「…………おう」

「りんご……美味しい」