『優?校門の方見てっ。』

電話越しに香澄にそう言われ、

言われたとおりに見てみると

「あーーーっ!!」

そこには

手をひらひらと振る香澄がいた。


さらに髪の色が明るくなった気がするのは

光の加減だろうか。

スカートはまた一段と短くなり

ピアスも増えたみたい。

でも香澄の笑顔は変わらない。


いつもギリギリにしか学校に来ないのに。

今日は香澄にしては、やけに早い。

そんな香澄にあたしは

「どーしたのっ?」

と近付いた。

香澄は

「クラスが気になっただけよ。」

と笑った。