そういえば、優が西村のことを

「かっこいー!」と言ってた気持ちが

なんとなくわかった気がした。


コイツ、いい男だ―――…‥。



「奥村。」

「何ですか。」

西村は私から目を離した。


「頼れよ。」

また,ドキドキしてしまった。

ときめいてしまった。


「俺じゃなくていいんだぞ?

クラスの奴とか、家族とかさ。」

西村はへらっと笑った。

私はまた涙が溢れてきて

「‥…フラれたっ!」

っと言って俯いた。


西村の手が私の頭を撫でた。

私はびっくりして

顔を上げた。