その後は二人で静かに

コーヒーを飲んだ。

何も言わずに、ただ飲んだ。


そして、二人のコーヒーがなくなった頃

西村が口を開いた。


「ひとりで片付けたっていい。」

西村はそう言って私を見た。

私はドキッとしながら

「は?」

と言って目をそらした。

「でもな、二人で片付けた方が早い。

それに楽だ。」

私には何を言ってるか

よくわかんなかった。

ドキドキで頭がまわらなかったんだ。

辺りが暗くてよかった。

電気点いてなくてよかった。

私の顔は本当に真っ赤だった。