「あぁ、このクラスには

ミヤマが二人いたんだな。

わりーわりー。」

先生はへらへらしながら言い直した。


「ミヤマユウ。」

「「はい。」」

それでも声はハモる。

「はっ‥?なんでぇ〜?」

思わず声がでてしまう。

前に座った男の子が

ゆっくりこっちに振り向いた。

いかにもガキ大将というか

スポーツマンというか

意地悪そうな男の子だった。

苦手……‥!!

仲良くなれそうにないな。


「こんなぶすと同姓同名とか

まじうぜーんだけど」

その男の子は

そう言ってあたしを見て鼻で笑った。

予感的中‥。

顔が真っ赤になるのを感じた。

「あっ‥あたしだって

まじうぜーわよっ!」

ヤツは驚いた顔をしてまた笑った。

まわりのみんなも笑った。


(な…何よう〜っ!)