懐かしい思い出に浸り、私はふふ、と笑う。

暁煌はそんな私の腕の中で疲れたのか、眠っていた。



よく抜け出しては、私やお兄様の付き人が心配してたな、とまた思い出し。

でもそれが私には、どうしようもなく嬉しくて。


私たちは懲りもせずに何度も何度もしたっけ。


ーーー暁煌を抱きながら、ボーッとしていた。

ふと、時計を見ると、



「やばっ、」




もう当たりは暗く、6時過ぎていた。

ーーー遥翔、帰ってきてる!
どうしよう…怒られるー!!


そう思ったときには、



「奥様!暁煌様!」

「あ…」




時遅し。