見つけた。

…見つけたよ。



「…は、るな…?」



見つけた。

私の、愛しい人。



「…見つけたよ、湊斗」

「…どうして」

「…何年、一緒にいたと思ってるの。
…―――私は、湊斗のことならわかるよ」



好きだから。
愛しいから。

だから、あなたのことならわかるよ。


…湊斗。

お願いだから、


「…私の傍から離れないでよ…っ」



私は泣き崩れた。

一生懸命、立ち続けていたのに。


あなたの姿を見たら、
あなたの声を聞いたら、
あなたの目が私を捕らえていると思ったら。


…涙が溢れる。

押さえていた、何かが溢れだす。


私の中で、あなたの力は偉大なんだよ。

あなたがいなきゃ、私はこんなにも駄目になっちゃうんだよ。