私は今までにないくらいに全速力で走った。
足も手も、痺れてきた。
息切れも凄い。
―――けど。
今会わなきゃ、
もうきっと、会えないと思うから。
後悔すると思うから。
「…っはぁ…っ…はぁ…」
―――着いた。
着いた先は、
―――――周防公園。
私と湊斗の思い出の場所。
ねぇ?湊斗。
きっとあなたはここにいると思ってるんだけど、もし私と同じことを考えていたらあなたはここにいるよね。
もし私の予測が当たって、
あなたがここにいたなら、
そのときは、
私の気持ち、聞いてくれる―――?
「……湊斗…」