「来羽〜入学式ながかったね」
「そうだね」
「ねぇ、私トイレ行ってくるから、先いっててもらっていい?」
「いいよ、後で」
「うん」
美奈は急ぎ足でトイレへ向かう
相当、我慢してたらしい
私は校内の様子をしっかり、見学しながら5組へ向かった
ドスッ
見学しすぎて、前をみるのを忘れてしまい、前の人とぶつかってしまった
しかも階段の上ってる途中で後ろに倒れそうになってしまった
もうだめそう思ったとき、何かがわたしの腰を捕まえた
「ナイスキャッチ〜」
顔をあげると、佐々木京也だった
「あぶないなぁ、何やってんだよ〜、上ばっか見てんじゃねぇよ」
「あ、ありがと」
「いいえ、俺丁度後にいただけだから、てか、犬の名前は決めた?」
「まだ」
「帰りまでに決めてよ」
「なんで、私にこだわるの?他の人に付けてもらえば?」
「なんかね、あんたに決めてもらった方がいいって思うんだよね」
「意味わかんないし」
「まぁ、とりあえず決めて」
そう言って、佐々木は階段をのぼっていった
まだ、腰に手の感覚がある
そこに手を当てて、天井を見上げる