京也は立ち上がり、来羽に聞く
「お茶か麦茶か紅茶どれ?」
「ぜんぶ茶じゃん」
「うん。じゃあ、麦茶でいいね」
「結局決めるのあんたかよ。何でもどおぞ」
「じゃあ、ちょっと待ってて」
京也は足早に階段を下りていく
その間に私は犬を抱き上げなでた
地球上にこんなカワイイ生物がいていいのかってぐらいかわいかった
この犬を見てると、心が温まり穏やかになった
まるで寒い日にココアを飲んだときのように
ん?ココア?
いい名前だ
これに決めた
丁度いいタイミングで京也が戻ってきた
「はい、麦茶」
「ありがと、えっと、名前・・・。」
私は少し恥ずかしかった
自分の思いを口に出すことは少な過ぎて慣れていなかったからだ
急に、体がほてり出し顔が赤くなっていくような気がした
「名前きまった?」
「うん、まぁ」
「何何?」
「ココアっていうのは・・・?」
「いいよ!それいい!似合ってる!」
京也は跳び上がって喜んだ
なんだか、とても恥ずかしい
手を握られありがとを連呼される
「ありがと〜、やっぱ、あんたに付けてもらって最高だわ」
「そんなに・・。」
満面の笑みで言う
なんか、こっちまで笑顔になった
「理由は?」
突然の質問に自分が笑顔になっていることを忘れていた