(あっ、いけない。)

雪乃はネガティブモードに入ると
手がつかなくなる。
一度、手首を切ろうとした。


「ごめん、ごめん。そんな雪乃に勉強教えるのくらい無茶じゃないよ。」

そう言って俺は雪乃を落ち着かせる為に
雪乃の頭を優しく撫でる。

「本当?」

「うん、本当。」

その返事を聞いて安心したのか
雪乃がえへへ~と笑う。

内心、雪乃が落ち着いてくれてほっとした。


「…そろそろ、帰るか雪乃、送るよ。」

そう言って俺はそっと立ち上がり
準備をしようとする。

ふと、左足に違和感を感じた。


「…雪乃。どうしたんだよ?」