「んじゃ、長々とお邪魔っした。」



「莉乃姉、今日はありがとね。」







あのあと、少し冷めたラーメン鍋を楽しくみんなで完食すると、すぐに莉乃姉は帰る準備を始めた。







「ぜーんぜん。面白かったしな。」



「大和をからかいすぎだし…!」







食事中、莉乃姉は大和をからかうことを全力で楽しんでいた…





1つ1つに反応する大和だから、莉乃姉も飽きなくて…私が大変だったよ…(涙)








「彩乃」



「ん?」



「あんたたち二人が本当に本気で斗真を大事にしてるのを今日あたしは知った。それは本当に感謝してる。だけど…」







だけど…?






「斗真との別れが遅かれ早かれあること、頭に入れときなよ。」



「!」



「今回はあたしだったけど、本当に親が引き取りにきたら…引き渡すしかないんだからな?」



「莉乃姉…!」



「それは忘れんな。斗真との時間は…永遠じゃないかもしれない。そして、永遠が終わる時が1番の斗真の幸せだってことを頭に入れときな。」







そう、私の幸せな時間が終わる時が1番斗真の幸せなときなんだ。





だってそれは、斗真の本当のお母さんが斗真を迎えに来たときなんだから。






今は私や大和が1番でも、私達は本当の母親には勝てない。






もしも、別れが来るならば私達は笑って送り出してあげなければいけないんだ。







どんなに、私達が…私が辛くても。