「彩乃」
「……大和…」
大和が私の腕を掴み立たせてくれリビングまで連れて行ってくれた。
「彩乃」
「私、間違ってたのかなぁ。斗真のためにってずっと思ってやってきたけど…でもそれってただの押し付けの自己満足だったのかも。」
斗真のために、ためにって今まで毎日野菜のこと調べて
どんな調理なら1番食べてもらえるだろうって考えて頑張ってきたつもりで。
だけど結局は斗真の野菜嫌いがもっと酷くなっただけ。
私のしていることはプラスどこらかマイナスだ。
最後には嫌いとまで言われちゃった。
ごめんね、ごめんね。斗真。
「間違ってないよ」
「……え…?」
「間違ってない」
大和は私の肩を引き寄せて私の頭を自分の肩に押しつけ頭を撫でてくれた。
「間違ってるよ!」
「間違ってない!」
「だって…!」
「お前が斗真のためにって頑張ってた気持ちは全然間違ってない!」
「!」
大和…
「ただの自己満足で終わっちゃった…」
「まだ終わってない。」
「斗真に嫌いって言われたよ…?」
「そんなの斗真の本当の気持ちじゃない」
「私、頑張ってたかなぁ…?」
「おう!頑張ってた!」
大和の言葉に涙があとから、あとから…止まらなくて…大和の力強さが落ちていた気持ちを救い上げてくれた。