それから本当に合鍵を没収されて、彩乃の家訪問禁止令が出された
1日目は、はぶてて彩乃と大学であっても知らん顔してたけど彩乃は平然としてて落ち込んだ
2日目は、耐えられなくなり彩乃に泣きついたがそれもスルーされ涙をかみしめつつ自分の家に帰った。
そして3日目、もう再起不能です。
「大和ー、そんなとこでウジウジされたら邪魔なんだけど!」
「愛しの彼女に相手にされない俺をいたわって下さい、美秋先輩…」
「まーた彩乃とケンカしたの?」
ケンカじゃないです、彩乃がただ相手にしてくれないだけです…
ってかまたって…俺と彩乃ってそんなに頻繁にケンカしてたっけな…?
「なにが原因?」
「それがわかんないから悩んでるんすよ」
うざいうざいと言いながら俺の愚痴を聞いてくれる美秋先輩はいい人だ…!
「ふーん、まぁそれならなにか彩乃にも考えがあるんだろーね。信じて待ってなさい」
「そーすよね…」
「っていっても彩乃はすごいわ。斗真君だっけ?めんどーみてるの」
「はい。」
美秋先輩は彩乃と仲がいいので斗真の話しもしているみたいで斗真のことを知ってるみたいだ。
「あの歳で戻って来るかもわからない母親の子供を育ててるんだもん。すごいね。彩乃は。」
わかってる。彩乃がすごいことくらい。
斗真をすごく大事にしてて、本当の子供みたいに接し育ててる。
本当に尊敬するし、俺が支えたいって強く思う。
けど、彩乃にとって、斗真にとって俺が必要なのかがよくわからない。
彩乃は俺がもしいなくても、きっと斗真をちゃんと守っていけるんじゃないかって。
なら俺はいるのかって、思う。