「あなたのお名前はなんですか?」
「はい、すぎしまとーまです」
「何歳ですか?」
「よんさいです」
「よし!明日先生に聞かれたらちゃんと答えるんだよ?」
「おれ、だいじょーぶ!」
明日から斗真は保育園に通うことになっている。
ことの始まりは、1週間前まで遡る。
[は?昼からでも預かってくれるとこ?]
「そ。私も大学あるし、その間だけでも斗真を預かってくれる場所ないかなって。」
斗真を預かるって決めたけど、やっぱり大学は休めないしさ、だからって一人にさせたくないし。
[なら保育園でも入園させようか。]
「へ……?」
[大丈夫。お金なら出してあげるから。お金に関しての心配は無用よ。]
さすがNo.1キャバ嬢。稼いでるんだろーなー。
という経緯で、斗真の保育園入園が決定したのでした。
さすが姉貴。頼もしいぜ。
「楽しみだねー。」
「おれ、ほいくえんたのしみだー」
斗真も楽しみにしてて、よかった。嫌だって泣かれたらどうしようかって思ったんだよね。
「彩乃ー、斗真ー。愛しの俺が来たぞー」
「あ!やまとー」
大和は週に5回は必ず家に来て斗真と遊ぶようになり、斗真も大和になついている。
さすが保育士志望の大和さん、子供の扱いには慣れてるもんが感じられるよねー。
「彩乃ー!風呂入ったか?」
「あやのはおれとはいったぞ!」
「斗真ー!!(涙)」
とはいえ、私の取り合いを本気でするのはやめていただきたい。