斗真のいる病室に入ると、斗真は静かに泣いていた
「斗真…?」
近くに行くと斗真はびくんと体を振るわせ涙目で私をみた
「あやの…おれ、ごめんなさい…っ!」
「え…?」
なんで斗真が私に謝るの?
「おれ、おるすばん、でき、なくて…ごめんなさい…」
「斗真、斗真は悪くないんだよ?悪いのは私なんだよ?」
「ちがっ…おるすばん、する、ってあやのと…やくそくした…でも、おれ…ごめん…おねがい…」
斗真は必死に涙を擦りながら、私に謝る。
「おれ、もーひとり…いやだっ!」
「!」
「あやの、おれをひとりにしないで…!いい子にする、から!」
斗真…!!!
「斗真…」
一人は嫌だよね、そうだよね。
わかってあげられなくてごめんね。
だけど、もう泣かないで。謝らないで。
大丈夫。斗真を一人にしないから。
「大丈夫。斗真の側にいるよ。ずっと一緒にいよう。」
「ほんと…?」
「うん。絶対斗真を一人にしない。約束。」
「……うん!」
斗真は涙目のままだったけど、今まで見た中で1番の笑顔を見せてくれた。
斗真、私が斗真のママになるから。