はーちゃんと帰る道。
なんか
最近断られてばっか
だったから
久しぶりだなあ………


「梅、どこ入る?」

「じゃあ〜あそこはあ?」

「うん、じゃ
そこにしよっか」


高校近くの
ちょっぴり有名な
カフェに入る。

"桜色喫茶店"
そう書いてある看板が
とてもオシャレで
綺麗なカフェだった。



「何にする?」

「ミルクティー。
はーちゃんはあ?」

「俺は
レモンコーヒーにする」


そう言うと
はーちゃんは
近くにいた店員を呼び
注文していった。

てきぱき、だなあ…


「そだ!梅、
学校どうだ?
いいとこだろ?」

「うん、友達も出来て
毎日楽しいよ」

「よかったな!」

「うん。はーちゃんは?
どこの大学行くのか
決めたの?」

「ああ、俺は
風華大学に行くよ。
美容師になりたいんだ」

「そうなんだ?
美容師って夢……
叶えられるといいね」


とそんな話を
していると
さっき注文したものが
運ばれてきた。


「おいしいね」

「うん……………あのさ」

「何?」

「今こんなこと
言うのもなんだけど…
別れてほしいんだ」

「………………」

「俺、好きな人出来た」

「………そう。わかった! 幸せになれると…
いいねえ?」

「うん、ほんと……
ごめんな?梅」

「わ、私帰るね?
はーちゃんの顔
これ以上見たくない」

「わかった」




別れ話だって
わかってたはずなのに。


胸が苦しくて
張り裂けそうで、
涙が止まらないよ………