…いない.いないっ!

どんなに探しても
ハルは見つからなかった。

そしてハルの安否がわかったのは
その1時間後のことだった。
ハルは小さい男の子を
守るように覆いかぶさり
頭を強く打って亡くなったそうだ。
そして男の子は
ハルのおかげで助かったらしい。
あたしはそんな事実を信じられなかった。
いや…
信じなかった…







ー…今日はハルのお葬式

「…最後までハルは優しい人だったね」

あたしは冷たくなったハルに
そうつぶやいた。

「あたし.絶対に忘れない…ハルがスキ…ハルがいい…ハルじゃなきゃダメ…ハル………帰ってきてよっっ!!!!」


そう叫んだ…
何度も叫んだ…
でも.…届かない。


あたしはそうして2年
深い傷を負って過ごしてきた。
もう誰もスキにならない
そう思ってた………