「リサちゃん?どうした?」



あたしはタバコを咥えそれに火を灯しながら片手ではカクテルの入ったグラスに手を伸ばしていた。
あたしが取ろうとしていたグラスをリサちゃんがあたしの手に握らせてくれる。



「あたし…ちょっと気になる人がいて…」


「うそ。だれだれ?」





「キッチンの……ナルさんなんですけど…」


「え?ナル?ナルならあたし仲イイヨ。呼んであげよっか?」


「えぇ?いいんですかぁ?」


「いいに決まってるじゃん。かわいいリサちゃんの頼みだもん」


「よかったぁ。ウレシイ、つぐみさん。あたしつぐみさんとナルさん付き合ってるのかと思って。もしそうなら諦めようって思ってて…」


「付き合ってない、付き合ってない。よく誤解されるんだけどね。あたし達お互い異性としての意識ないから」