リサちゃんは見た目だけでなく実際子犬みたいな女の子だった。
つぐみさん、つぐみさん、とあたしを慕ってくれいつも笑顔を絶やさない子。

あたしもコノコには癒されてた。
だからリサちゃんが失敗してもあたしは怒る気になど到底なれず、そうやってリサちゃんを甘やかしている、と冗談で他の連中に言われたこともある。

だけどリサちゃんは要領もよかったので、甘やかしていることがそんなに裏目にでることはなかった。
リサちゃんはすぐに店の人気者になった。
皆にかわいがられてた。
あたしももちろん可愛がった。





そんなリサちゃんを囲んでの少し遅めの歓迎会の飲み会でリサちゃんがあたしに耳打ちしてきた。



「つぐみさん、今日ってホールだけの飲み会ですか?」



そうだよ、と何気なく答えるとリサちゃんは少し残念そうに苦笑した。