「マジウゼェ。だからガキと付き合うのは嫌なんだよ」
「ガキって……何それ」
「それだって自分の分だけ買って、俺の分はなしかよ?何で気利かせて買ってこようとか思わねぇの?」
達也はあたしの手の中にある缶ジュースをあごで指す。
「それは……――」
「お前って前からそうだよな。いつも自分自分でさ。そういうところマジウザすぎ」
「どういうこと?」
「高級車に乗ってて年上で金持ってて、友達に自慢できる男ならお前は誰だっていいんだろ?」
「何それ……」
「なぁ、そうだろ?」
達也は吐き捨てるようにそう言うと、あたしの手の中の缶ジュースを奪い取って地面に叩きつけた。