「……――優輝!!」 目を覚ますと、背中にびっしょりと汗をかいていた。 「またあの夢だ……」 最近、この夢ばかりを頻繁に見るようになった。 今日は12月15日。 クリスマスの10日前。 10日後に何が起こるのか分からない。 分かってしまいたくない。 「ハァ……」 あたしは息を吐くと、やり場のない気持ちを抱えながらベッドから起き上がった。