「……優輝?ねぇ、優輝ってば……!?」


慌てて優輝に近付くと、優輝は薄らと目を開けた。



「……――すみ……れ、大丈夫か?」


「あたしは大丈夫だよ!!」


「そっか……。よかった……」


優輝は途切れ途切れの声でそう言うとあたしの頬にそっと手を伸ばして、目を閉じた。


「……優輝?ねぇ、優輝!!目を開けてよ!!あたしをおいていかないで!!!」


優輝の上半身を抱き起こしてそう叫ぶと、固く閉じられた優輝の目から一筋の涙が流れた。