「じゃあ、明日のお昼は私達と一緒に食べましょう。何とも思ってない後輩より勿論、友達の方が大切よねぇ?」

「えっ…………あぅ。でも、えっと……」

「…………」

「…………」

「…………」

「…………約束が」

「……ぷっ! あははっ。百合ぃ、あんた可愛過ぎ。冗談よ冗談。そこまで空気読めない人じゃないよ私達は」

「もう、あっち行けーーー!」

「きゃー。こわ~い。ヒステリー女は後輩君に嫌われますよ~」


からかうだけからかってパタパタと去って行く友人三人。

何で私、あんなのと仲が良いんだろ。

悔しいけど、あの三人といるといつも私がやられっぱなしなんだよなぁ。

でも、やっぱり私と貴志ってそういう風に見えちゃうのか。

確かに貴志の事は嫌いじゃないし、寧ろ好きだけど……。

けどって何だろう。自分でもよく分からないけど何かを否定したいのかな。

友達以上恋人未満。それが私達の関係。

漫画や小説で読むと甘酸っぱくて初々しい関係なんだろうが、実際はとても辛い関係だ。どっちも告白する勇気が持てずの生殺し状態。

って、あっち側の気持ちを知らないから私の一方的な自惚れかも知れないけど。

あー止めだ止め! こんな事考えたって何になるって言うんだ。

今日は早く帰って、貴志の好きそうなお弁当考えよう。