翌朝。



予想通り、いやそれ以上に腫れ上がった感覚のある瞼に羽衣は思わず苦笑する。


今起きたばかりで鏡はまだ見ていないが視界がだいぶ狭い。



「おはようございます。羽衣様。紅茶をお持ちしましたよ。それからこれ。必要かと思いまして。」


アリーに手渡されたそれは保冷剤で


アリーの気遣いにほんのり心が温かくなった。


「ありがとう。アリー。」

ひんやりとした感触。


これで瞼の腫れは少しは落ち着くだろうけれど


沈んだ気持ちまではなかなか落ちつきそうにはなかった。