「羽衣様はお気づきではないのですか?」
投げかけられた言葉に羽衣は身を起こす。
「へ?何に?」
「寂しく思う理由についてです。」
アリーの問いかけに脳内をフルに活用して考えるも
「毎日見てた顔見なければ寂しいよね?アリーがいない日がもしあるとしたらきっと今みたいに元気がなくなっちゃう。」
羽衣の口から発せられる言葉はそれだけで。
「そう言って頂けて私はとても光栄ですが、きっとそれだけではないはずですよ?」
「それだけじゃないって?」
「羽衣様。それは自分で気づかなければ意味がないんです。とにかくルカ様が帰ってきた時に心配しないようきちんと食べて寝てくださいね。」
アリーに上手くはぐらかされたのか優しく諭されたのか
羽衣は首を縦に振るしかできなかった。