「今日はお仕事は?」


「羽衣はいつもそればかりだな。」



「ジャンさんが心配するでしょう?」


「ジャンが心配するのは俺じゃなく仕事だけどな。ほら有能な執事が来る前に寝るぞ?」


ルカはあれからずっと羽衣が眠りにつくまで頭を撫で続ける。


あんなに眠れなかったことが嘘のように


触れられれはすぐに眠りに誘われる。


ルカの手は不思議だった。

でもそれより不思議なのはなんだかんだで羽衣を甘やかすルカ自身だった。


羽衣にしたら最初の印象が最悪だっただけに


日を追うごとにルカの少し不器用な優しさを感じ


高鳴る胸を意識せずにはいられなかった。