そんなグーダラな生活を送っていたある日。
「栞菜ーっ!!おはよっ。」
いきなり後ろから飛びついてきた、この女の子は親友の綾瀬 菜々子[アヤセ ナナコ]。
「菜々子!?おはよう。」
「ねえねえ栞菜、コンサート行かない!?」
―――――?
「…コンサート??」
「うんっ!」
うっきうきの菜々子。
「なんの?」
「決まってんじゃん!“ラバース”のだよっ!」
「ラバース?なにそれ。」
菜々子は唖然とした顔をしている。
「栞菜…まじで知らないの?」
「…?うん。」
「今、世界でもトップクラスの超人気アイドルだよ?」
「ごめん。知らない。」
本当に知らない。
トップクラスを知らないなんて、わたしかなりな時代遅れ?