…。
何か虚しい。

「よし!!準備しよっ」

気持ちを切り替えるため、頬をパンッと叩く。

その音が響きわたる。


何気無くテレビをつける。

「ッ!!」

画面の左上に絶句…。

―7:53

キモカワとでも言おうか、お世辞にも可愛いとは言えないイメージキャラクターが

[もうすぐ八時!!]
何て言ってる。


やっべえー!!

急いで、新しい制服に腕を通す。

ネクタイを締める。
なんとなく気も引き締まった気がする。


俺も高校生かぁー…
はえーなぁー。



“ブブッブブッ”

俺を我に帰すかの様に、いきなり携帯のバイブが鳴りだした。

…今頃目覚ましかよ!?
くそ携帯めっ。


何て思いながらも、眩しくも、柔らかい太陽の光が降り注いでる部屋を勢いよく飛び出した。