怖かった。 時は流れた。だからこそ、変わっていくのは仕方なかったのに。 あたしは、変わることを拒んだ。 アイツの女たらしも、アイツの嘘臭い笑顔も。 受け入れたつもりで、全然受け入れられてなかったの。 ―…変わるのが、怖い。 あたしはずっと、“あたしの隣にいた”アイツで、いてほしいんだ。 「――いつか、海外に留学とかしてみたいと思ってる。」 ねぇ、だから。 そんなこと言わないで。