その瞬間、やっぱりアイツの顔が一瞬だけ真っ白になって。


その後アイツはやっぱり、柔らかく、泣きそうに。
壊れそうな笑顔で微笑むんだ。



「…あ、小百合ちゃんからメールだ。」

『……っ。』



…いいよ。

無理して笑わなくたって、いいよ。



―…そんな顔するくらいなら、メールなんて見ないで。




『は、颯…!』



他の女の子のメールなんて見ないで。



『ちょっと貸しなさいよ!』

「…っ、みぃちゃん?」



あたしは強引に奴の携帯を奪いとった。