なによ!なによ!


ちょっと顔が整ってるからって、男子のハートマークが許されるわけ?



だいたいっ!



『アンタに好意を抱かない女の子は、いくらでもいるし!』



そう言ってあたしは、アイツの方向へビシッと指を指す。



現に目の前に。あたしという存在が、何よりの証拠。

もはや、好意以前に悪意までも覚えてるんですが。



「えぇ~?」



そうやってアイツは困ったように眉を寄せるけど、それは演技に決まってる。


いつだってアイツは、余裕で溢れているんだ。