「俺から逃げようとしても無駄に決まってんだろ」
廉の熱の帯びた目があたしを捕らえる。
真っ直ぐ見つめられたあたしが、思わず頷こうとすると、クイッと顎を持たれ
「言ったろ?俺以外見るなって」
そんな甘い言葉を連発する王子様
きゅうううと胸が高鳴るのだけれども…
あたしには無理っ!!
この甘い空間、堪えられない!!
「そろそろ帰るか」
あたしの悲痛な心の叫びに気がついたのか、手を離してくれた。
スルリと、制服のリボンが解けてゆく…。
えっ?
えっ?
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