否定した自分が悲しくなってきちゃった。

バカだな、あたし


そんなあたしを見て、軽くため息をつく由里ちゃん。


ため息をつきたいのは、あたしだよなんてツッコミたかったけど次の、由里ちゃんの言葉に、重い気持ちがズシンとさらに重くなった。


「椎菜がモタモタしてると他の女の子に捕られちゃうよっ!!捕られてからじゃ遅いんだからね?」


由里ちゃんは、あたしの肩をポンっと叩くと自分の席へ戻っていった。




捕られちゃうかぁ…


由里ちゃんの言ってる意味は、百も承知だけど、自分の気持ちを伝えきれないんだもん…。


廉は、"好き"って言葉を何回もくれるけど、その度にあたしは何も言えなくなるばかりで…


"好き"なんて口が裂けても言えないよぉ