「椎菜ってさ、王子と付き合ってるの?」


ブッハッ

由里ちゃんの唐突な質問


「お、王子と付き合うなんて滅相もないよ」


冷静を装って返事をした…つもり


「嘘だね。椎菜ちゃん、あたしの目はごまかせないよ!!」


由里ちゃんは、疑いの眼差しを向けてあたしを見つめると「白状しろ」の問い詰め。

うう



白状もなにも、付き合ってないのは事実。

廉への気持ちに気づいたあの日から、毎日二人でいる事は増えたけど、これといって何も変わりばえのない毎日。



「付き合ってないよー…」


と力なく言って机に突っ伏した。