椎菜side

放課後、

キーンコーンカーンコーン

「はい、今日はもう帰っていいぞ」

担任が言うとあたしは由里の席へと向かった。

「由里ーっ!一緒帰…「宮川さん!!」


名前を呼ばれ振り返ると、ドアのところに男の子が一人笑顔で話しかけてきた。


長い睫毛、無造作にセットされている色素の薄い茶色い髪の毛、、、

不覚にもカッコイイなんて思ってしまった。


「あの、えっと…」

「あぁ!ごめん、今ちょっと時間ある?」


男の子はそう言うと、隣の由里に言った


「ごめん、由里、ちょっと椎菜かりるね」

「椎菜に手だしたら殺すからね。じゃあ椎菜、あたし先に帰っとくから。」

「え、ちょ…」


あたしの声も虚しく由里は、両手をブンブン振りながら教室を出て行ってしまった…。

「急にごめんね、ここじゃあれだから他のとこ行こっか。」


優しく微笑むと、軽くあたしの腕をひっぱり教室を出ていく、、。


そのとき