「お前…」



鬼顔の男がそう呟いたとき…




「うおっ!?んだこれ!?」



この場には不釣り合いの間抜けな声が響いた。



知っている声…というか、さっき聞いた声で内心溜め息を吐く。




「なーに雰囲気壊してくれてるのー?たっちゃん。」



私のクラスの担任、相川巽。

通称「たっちゃん」



こう呼んでるのは私だけ。




「おー、姫。
何で扉ぶっ壊れてんだー?」



「破壊されたー」



「は?誰に?」



「そこのイケメンさん達ー」