「?」

「んな、不思議そうな顔しなくていいから行って来い」

ニッと笑いながらあたしの頭をくしゃくしゃと撫でてどこかへ行ってしまった。

たぶん、ミズキのとこだろうけど。

「行こうか。レナちゃん」

「うん。」

久しぶりの外だ。

あそこにいたときは、一度も外に出してもらえなかった。

シンに頼むと、

「俺から逃げるつもりなんだろっ!!」

そう言って、いつも殴られてた。

逃げるつもりなんてなかった。そんなこと出来るはずがなかったから。

望んでは、いけないことだったから。

だから、今は楽しくてしょうがない。