「姫、遅い」
「ゴメンゴメン」
シュウの隣を歩きながら、ふと考えた。
「そういえば、どうして急に行くことにしたの?」
「いい、息抜きになると思ったから?」
なぜ君は『?』をつけたんだい?
そんな問いかけられても知るわけないでしょーが。
そう思いながらも横をトコトコ歩く。
「海に着いたら、いっぱい遊ぶといいよ。」
「うん。そのつもり。」
「そっか。・・・・・。ハイ着いたよ。ここが部屋。」
「ありがとう。」
それだけ言うとシュウは自分の部屋に戻って行った。
――――コンコン―――――
静かにノックした。